ぐち
刻々と時間だけは過ぎる
それを実感させてくれるのはいつだって温度だ
ゴミ出しついでに思い返すことになるというなんとも情緒に欠ける事ではあるが、印象的という意味では正しかったのだろう
吐く息と、自分だけの時間が止まったような空間が雄弁に語ってくれる
当たり前だった歩道橋での会話が橙色の外灯がなんだったかを教えてくれる
自分の役割とはなんだったのか
何がしたかったのか
その時には語れたのに、今となっては語ろうと思えず、心のうちに溜め込み、吐き気をもよおすほど心の臓に詰め込まれていく
今の気持ちは、当時のそれとはかけ離れて、もう戻ることはないのかもしれないと危機感に苛まれる。
演劇がしたかったのではなく、芝居がしたかっただけだから。
やりたいことだけをやるわけにはいかないと現実を突きつけられるような現状が
やりたいことの苦しみを味わい、それでも心地いいとさえ思えた昔が
在り方を問う様で、正しさの前に疑問や怒りさえ湧かせてくる。
僕は、役割になった
僕は人ではなくなった
興味や関心を抱いてもらうことは叶わず、可能なことやするべきことに責任を追及され、機械の様に、システムの様に荷なうことを余儀なくされる存在になった
僕は人間じゃない
だが、機械の様にメンテナンスを行ってもらうこともない
僕は丁寧に慎重に団体のために心血を注ぎ
僕自身を殺していく
夢からは覚めなくちゃいけない
時間は失わなくちゃいけない
他の人より弱い僕が、立て直しのために充てた時間は、強い他者に奪われ、強いられて、貪られていく。
僕を知らない君らに、君らを知る僕が加担しなければならない
僕を知らない君らが、互いに知ろうとしていたあの時は過去なのだから
君らの知る僕を僕に当てはめて、馬車馬の如く使うのだろう。
吐く息も変わったんだよ
熱かった息から、溢れそうな不満からこぼれるだけの息に
嘲笑うような表情が脳裏から離れない
僕は、何の為に生きていかなきゃいけないんだろう。